2008/11/13

不思議な出来事

仕事の帰り道におじさんが
「ねぇ、あんた」
と関西弁で話しかけてきた。
道聞かれるのかなと思って立ち止まった。
そしてら
「これあげるわ」
と言って紙切れを差し出してきた。
何だろうと思って見てみると
ミュージカルの『RENT』のチケットだった。
「えっ…?」
私は訳が分からず、そのチケットを見ていた。
(え、おじさん、このチケット半券ですけど。)
「もう行かないといけないからあげるわ」
「そんな、いいです、いいです」
と断る私。
「今すぐ、そこからさっと入れば観れるから」
「この番号の席に座ればいいから」
またチラッとチケットを見ると今日の日付でもう始まってるし。
しかも結構いいお値段。
「いいです」
と、ちょっと欲しいと思いつつ、怪しむ私。
「ほら、そこの入り口から入ればいいから」
と、強引に迫ってくるおじさん。

なんや、かんやで
結局は
「ほんとに、いいんですか?ありがとうございます!」
ともらってしまった。
おじさんは「絶対観てや」と言って、行ってしまった。
私はあわててその半券を持ち劇場に入った。
幕間の休憩の時におじさんは出てきたみたい。
私は状況がうまく飲み込めないまま、
売店でジンジャーエールを飲んで心を落ち着けてから席に着いた。
となりの人ビックリしただろうなぁ。
おじさんがいきなり女になってたんだから。
という訳で途中から観るはめになった『RENT』。
生バンドでのミュージカルでライブを観てるみたいだった。
あ、ミュージカルもライブか。
それより、不思議な巡り合わせの事を考えていた。
それから時間の流れ、人生の流れについて。
最近色んな事をぐるぐる考えてるとこだった。
無理をしないで、だけどやるべきことはやって、自然に流れに乗ってれば
着くべき所の着くのではないかなぁ、なんて。
おじさんの人生と私の人生のほんの3分間が交わった。
奇跡的に思えるけど、普通の事のようにも思える。
どこの誰だか知らないおじさん、ありがとう。
名前だけでも聞いとけばよかった。

『RENT』と言えば私にとって『HEDWIG AND THE ANGRY INCH』なのです。
家に帰ってから観た。もう何回観ただろうか。

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